何度片付けても、すぐに散らかってしまう子供部屋。とくに小さい子供は自分でうまく片付けができないため、どうすれば部屋が散らからないのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
 
今回は子供部屋を片付けるための収納のコツやアイデアをご紹介します。
 
少しの工夫でも子供が自主的に片付けられるようになったり、お部屋が散らかりにくくなったりするため、ぜひチェックしてみてください。

子供部屋に収納スペースをつくる際に気をつけたい3つのポイント

子供部屋に収納スペースをつくる際に気をつけたい3つのポイント
 
 
子供部屋の片付けは、子供自身でできるようになることが理想です。そのためには、片付けのポイントをおさえて、子供でも簡単に収納できるスペースをつくってあげましょう。
 
子供ならではの視点や、行動パターンを把握して子供だけでも片付けやすい収納をつくりましょう。

①子供目線で収納をつくる

子供部屋の収納をつくるには、まず子供目線になって収納グッズや配置を考えることが大切です。どんなに機能性の高い収納を設置しても、手が届かなかったり、使い方が複雑だったりすると、子供自身で片付けるのは難しくなります。
 
子供が自分で片付けられるように、子供の身長に適した低めの収納アイテムを用意しましょう。自ら片付けができるようになれば、片付けることへの意欲も高まります。
 
また、なるべく収納場所を1ヶ所にまとめることもポイントです。収納場所が子供部屋のあちこちに配置されていると、子供の移動距離が増えてしまうため簡単に片付けられません。
 

②シンプルで片付けやすい収納にする

子供が片付けを「面倒くさい」と感じてしまわないよう、シンプルで片付けやすい収納を用意することが重要です。
 
ホームセンターやネットショッピングサイトでは、おしゃれな収納アイテムがたくさん売られています。しかし、デザイン性がよくても使い勝手がよくなければ、子供は次第に使わなくなってしまいます。
 
小さな子供でも簡単に片付けができるよう、収納は「出す」「いれる」、もしくは「取る」「置く」のようにシンプルな動作だけでできるものを選ぶことがポイントです。ただし、子供の好きなキャラクターなどが描かれていると、興味が散乱する可能性があるため注意しましょう。
 
小さな子供の場合は、蓋が付いていないボックス収納がおすすめです。上手に片付けができなくても、おもちゃをそのまま放り込むだけで片付けが完了します。
 
また、収納場所は頻繁に移動させずに定位置に固定することも大切です。モノの「お家」が定まっていれば、子供は混乱することなくスムーズに片付けられます。
 
定位置をよりわかりやすくするためには、収納ケースにラベルを貼っておくのがおすすめです。文字がまだ読めない子供の場合には、収納すべきアイテムの写真や絵を貼る方法もあります。一目で判別できれば収納場所に迷いません。

③ジャンルごとにまとめる

子供部屋での収納は、ジャンルごとにわけてまとめるとわかりやすくなります。ただし、あまり細かく分類しすぎないように注意しましょう。多少大雑把でも「おもちゃ」「学用品」「おでかけグッズ」のようにまとめることで、きれいに収納できていなくても、子供部屋が散らかるのを防げます。
 
たとえば、おもちゃの収納をつくる際は、よく使うお気に入りのものをまとめることのできる大きめのボックスを用意しましょう。たくさん遊んだあとに、使ったものをポイッとボックスにいれるだけで片付けられます。
 
子供部屋の収納をジャンルごとにわけることは、探しものを減らす点においても効果的です。

収納アイデア以上に重要な子供部屋が散らからないためのポイント

収納アイデア以上に重要な子供部屋が散らからないためのポイント
 
 
どんなに子供部屋の収納方法を工夫しても、なかなか子供が進んで片付けをしてくれないこともありますよね。1日に何度も「片付けなさい」と注意していると、子供がストレスを感じるだけではなく、注意する側も疲れてしまいます。
 
では、なぜ子供は片付けを嫌がるのでしょうか。子供に寄り添った視点で片付けについて考えてみましょう。
 

子供部屋を片付ける必要性を感じさせる

子供部屋を散らかさないためには、子供に片付けの必要性を感じさせることが重要です。とくに小学生くらいまでの子供は、遊ぶことがなによりも大好きなため、いくら「片付けなさい」と伝えても部屋を片付けることに意識は向きません。
 
小さい子供へ片付けの必要性を感じさせるには、おもちゃを擬人化させることがおすすめです。「ぬいぐるみさん、お家に帰れなくて悲しいと言っているよ」と伝えれば、出しっぱなしはよくないと理解してくれるかもしれません。また、おもちゃを出したままにしていると、踏んだときにけがをすることや、壊れてしまうことを伝えるのも効果的です。

収納方法や片付け方を見せる

子供部屋の収納をうまく活用するには、収納方法や片付け方を見せてあげることが重要です。大人であれば簡単に使える収納でも、子供にとっては難しいと感じる場合もあります。
 
まずは、大人が具体的な片付け方を見せることで、子供はどうやって片付ければいいのか理解できるはずです。また、小さな子供は「片付け」という言葉の意味を理解していないことも多いので、「ぬいぐるみはこの箱にいれようね」「絵本はこの棚に戻そうね」など具体的な片付け方を声に出しながらお手本を見せることで、子供は行動しやすくなります。
 
上手に片付けができたらほめてあげてください。間違えたり時間がかかったりしても、子供を怒ってはいけません。何度やってもうまくできない場合は、収納方法が複雑すぎる可能性もあります。子供がより片付けやすいよう、収納場所や片付け方を再検討してみましょう。
 
 

大人は収納アドバイザーになる

子供のやる気を損なうことなく、片付けをしてもらうには、大人は収納の「アドバイザー」という立場に徹することが大切です。大人が一方的に収納場所を決めて「きちんと片付けなさい」と指示しても、子供は納得していないかもしれません。
 
おもちゃの定位置や片付け方には、実は子供なりのこだわりがあることもあります。「このおもちゃはここに置きたい」「これを並べる順番はこうした方がしっくりくる」など、子供の感性やこだわりを尊重してあげましょう。
 
手伝いや助言を求められた際は、その都度やさしく手を貸してあげてください。子供自身で片付け方を学び、「自分で片付けができた」という達成感や自信をもたせることが大切です。

年齢に応じた収納を一緒に考える

子供部屋の収納をつくる際には、年齢に応じた収納方法を考えましょう。
 
収納方法を考える際は、子供と一緒に考えることが重要です。子供はどんどん成長していき、それにともない持ち物も増えていきます。子供が生活のなかで持ち物を利用しやすいように収納するには、子供の意見も取り入れないと最適な収納方法はみつかりません。組みあわせ方をアレンジできる収納や、増やせる収納を利用するなど、成長にあわせて子供と一緒にカスタマイズしてみましょう。
 
カラーボックスは、連結させたり棚板を移動できたり増やせたりするタイプを購入すれば、使い方を柔軟にアレンジできます。また、ベーシックなデザインの収納を選べば子供が成長しても飽きにくく、長く使えます。
 

子供部屋の収納アイデア6選

子供部屋の収納アイデア6選
子供が自分で子供部屋を片付けられるようにするには、簡単に収納できるアイデアを取り入れることが重要です。むやみに収納を増やしても、子供にとって使い勝手がよくなければ片付けは進まないでしょう。
片付けたいアイテムにあわせた収納や、一目で収納場所がわかるような工夫を取り入れることで、子供が自然と片付けてくれる仕組みをつくりましょう。
 

①子供部屋の収納に欠かせないカラーボックス

カラーボックスは子供の成長にあわせて、横や縦の状態でアレンジして使えるのが特徴です。未就学児や小学生低学年のような身長が低い子供の部屋では、横にして設置すれば手が届きやすく、簡単に出し入れできます。
 
また、カラーボックスは本棚や洋服ダンスとしても活用できます。100円ショップやホームセンターで売られているカゴやケースを組みあわせれば、教科書やプリントなどもきれいに収納できます。
 
ハンガーラックを取り付けられるカラーボックスもあり、おもちゃや学用品、洋服を1ヶ所にまとめて収納するのに便利です。

②キャスター付きワゴンに通学グッズをまとめる

小学生以上の子供部屋には、キャスター付きワゴンがおすすめです。キャスター付きワゴンであれば、子供の生活動線が変わっても収納場所を簡単に変更できます。
 
また、収納したものが見やすいため、通学グッズをまとめておくのにも適しています。ワゴンのサイドにフックを取り付ければ、手提げバッグや帽子の収納にぴったりです。キャスター付きで移動しやすいため、デスクの下やクローゼットの中などデッドスペースを収納として有効活用できます。

③子供部屋の間取りによっては壁面やベッド下収納を活用

十分な収納グッズを置けない場合には、壁面やベッド下のスペースを有効活用しましょう。収納付きのベッドを購入すれば、お部屋のインテリアを邪魔しません。
 
壁面収納として壁に棚を設置するのもおすすめです。「見せる収納」として子供の作品やお気に入りのおもちゃを置けば、個性あふれる子供部屋をつくれます。
 
ほかにも、子供部屋の入り口付近に洋服をかけるフックを取り付けるのもいいでしょう。出かける際や帰宅した際に、手軽に上着などをかけておけます。間取りに制約がある場合は、生活動線に影響のない場所を中心に収納スペースをつくることが大切です。

④スタッキングできる拡張性のあるものを利用

拡張性のある収納家具は、持ち物の増加や子供の成長にあわせて組みあわせられるため便利です。同じシリーズのものを追加購入すれば、インテリアの統一感もそこないません。
 
子供は成長するにつれ、持ち物がどんどん増えていきます。使い慣れた収納グッズをそのまま拡張させて使えば、片付けもスムーズにできるでしょう。
 
収納アイテムは、ナチュラルな木目調やモノトーンのものなど、飽きのこないデザインを選ぶと長期間使えます。

⑤ふた付きボックスで片付け習慣を身につける

小さな子供でない場合、ふた付きボックスは子供部屋をすっきりと見せ、積み重ねて収納できる便利なアイテムなのでおすすめです。容量の大きいものを選ぶことで、ぬいぐるみやブロックなどを簡単に片付けられます。
 
ふた付きボックスは収納目的以外にも、おままごとやお絵描きをする際のテーブルとしても活用できる点が魅力です。密封性もあるため、ゴミやほこりがたまるのを防げます。使う頻度の少ないものや、パーツがたくさんあるおもちゃなどの収納にもおすすめです。

⑥上手じゃなくてもDIYは最適な収納アイデア

より子供にあわせた収納を取り入れたい場合には、思い切ってDIYに挑戦してみてはいかがでしょうか。上手にできなくても、子供の要望を反映した収納であれば、子供の片付け意欲も向上するでしょう。
 
「DIYなんてしたことないから不安」と感じる方でも、意外と簡単につくれるのがキャスター付きワゴンです。多くのホームセンターでは木材を必要な長さにカットしてくれるため、あとはビスを打って、キャスターを取り付けるだけで完成します。壁面を活用したい場合には、木材を使って棚をつくるのもおすすめです。賃貸住宅の場合でも、壁や天井を傷つけることなく柱を立てられるアイテムもあります。

子供部屋の収納は子供と一緒に考える

子供部屋の収納は、必ず子供と一緒に収納家具選びや収納方法を考えることが重要です。大人が押し付けてしまっても、子供は思うように片付けてくれません。また、簡単でシンプルな収納であることも失敗しないポイントです。子供が自然と片付けられるよう、子供目線になって使いやすい収納をそろえてあげましょう。
 
子供の意識を片付けに向けるためには、なぜ片付ける必要があるのかも教えてあげることが大切です。大人の都合で「片付けなさい」と叱ってしまう前に、一度家族みんなで片付けの重要性を話し合ってみましょう。
 
子供が片付けによって達成感や楽しさを感じられるように、子供部屋の収納にたくさんのアイデアを取り入れてみてください。