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ゴキブリや蚊、コバエやアリなど、私たちが不快に思う虫は、生活の中にあるさまざまな匂いにつられて部屋の中へ入り込んできます。
気密性の高いマンションに住んでいても、虫の侵入経路はいくつも考えられるので虫との遭遇は避けられないでしょう。それでも、階数が上がるにつれて虫に遭遇する可能性は低くなります。
今回は、少しでも虫へのストレスを減らすために、マンションでできる虫対策と種類別の駆除方法・予防策を紹介します。
虫が出るマンションにはどんな特徴があるのか
虫が出やすいマンションとは、どんな特徴があるのでしょうか。
基本的にマンションは一戸建てよりも高さがあるので、虫が出にくい傾向にあります。しかし、高層階であっても虫が侵入しやすい経路を確認し、事前に対策することが大切です。
マンションの周辺環境も含めて、虫が出やすいマンションの特徴を総合的に見ていきましょう。
虫が出やすいのは3階以下
マンションの低層階は地上から近い位置にあるため、高層階と比べて虫が侵入しやすくなります。虫の中でも蚊やハエなど、飛行する虫が自力で到達できるのは10m程度と言われています。
10mの高さとは、マンションの3階部分に相当します。虫が確実に出ないとは言い切れませんが、4階より上の階になればなるほど、虫が侵入しにくくなります。
虫の侵入経路が複数ある
虫は隙間があればどこからでも入ってくる厄介な生き物です。虫の侵入経路は玄関、窓、エアコン室外機、換気扇や換気口など複数あります。湿気の多い場所や虫が好む匂いのする場所は要注意。室内に虫が入り繁殖してしまわないよう、虫の侵入経路を確認して事前に対策をしておきましょう。
玄関・窓
玄関や窓は外気に触れているため、もっとも虫が侵入しやすい経路といえるでしょう。開けっ放した窓や、網戸がない窓はもちろん、きちんと閉め切っていない玄関扉の隙間から虫が侵入してきます。
帰宅する人や宅配物など、人や物にくっついて虫が侵入してくることもあります。
室外機
暗くて湿気の多い場所を好む虫は、エアコン室外機の排水ホースから侵入するケースも多いです。
排水ホースの直径は14mmから16mmの細い口径サイズですが、カメムシやコガネムシなど小さい虫にとっては、容易に入り込むことができる大きさです。
窓や玄関の扉をしっかり閉めているのに室内で虫を見かけるときは、室外機の周辺の清掃状況や、排水ホースの防虫キャップを確認してみましょう。
換気扇・換気口
食べ物の匂いにつられ、ゴキブリなどが壁を伝って換気口から室内へ侵入することがあります。ゴキブリは料理で使用した油の匂いを好みます。キッチンや換気扇を定期的に掃除していないとホコリや油汚れがたまり、虫をおびき寄せてしまうので注意が必要です。
キッチンの換気扇以外にも、トイレや浴室の換気扇なども虫の侵入経路として挙げられます。
周辺環境に虫が多い
マンションの周辺環境によって、虫の遭遇率は大きく変化します。森林公園の近くに建てられたマンションや川が目の前に流れている立地のマンションは、虫が飛出しやすくなります。また、放置されたゴミや掃除が行き届いていない場所が近くにあったりする場合にも、虫が出やすくなります。
高層階では害虫を捕食する天敵(益虫)が少なくなるため、一度虫が侵入すると卵を産んで繁殖し虫が増殖する恐れがあります。見つけ次第すぐに駆除することが重要です。
マンションでできる虫対策
虫はとにかく事前の対策が大切です。気が付かないうちに卵を産んで沢山増えてしまっては、その後の駆除が大変です。
想定される侵入経路をシャットアウトし、虫が入りづらい環境を作りましょう。玄関や窓などの出入口に、虫対策グッズを置くだけでも効果はあります。
薬剤を使うことに抵抗のある方は、天然素材のグッズをおすすめします。自然の力を利用したハーブやアロマオイルは、ペットや小さい子どものいる家庭でも安心して使えます。
外との隙間を防ぐ
エアコン室外機は、排水ホースから虫が侵入しないよう、専用の防虫ドレンキャップや防虫メッシュフィルターをつけましょう。室外機周辺に落ち葉などがたまらないよう、こまめな掃除も必要です。換気扇の防虫フィルターや、玄関に網戸を設置するなど、屋外との隙間をなくす対策をすると、虫が入りづらくなります。
室内を清潔に保つ
室内はできるだけゴミを減らし、清潔に保つようにしましょう。特にキッチンに関しては、
生ゴミを放置すると虫の繁殖の原因となるので注意が必要です。
生ゴミを捨てる際は水気をしっかり切って、新聞紙に包んでから捨てます。ゴミ箱はフタが密閉できるものを選ぶと、臭いの拡散を抑えることができます。
宅配便などで出たダンボールゴミには虫の卵がついていることがあるので、解体してなるべく早く捨て、こまめに掃除しましょう。
虫除けグッズを使う
引っ越しは虫対策を行うのに最適な機会です。入居前であれば部屋全体にくん煙・くん蒸剤を使うのもよいでしょう。窓や玄関に防虫スプレーを吹きかけておくのも効果的です。持続性が心配なら、吊るすタイプの虫除けグッズと併用するのがおすすめです。
天然のハーブやアロマオイルを設置する
天然のハーブやアロマオイルを使って虫除け対策をすることもできます。シトロネラールやメントールといった成分は、虫を寄せ付けない効果があります。シトロネラールを含むハーブは、レモングラスやゼラニウムが有名です。ハーブティーとしても楽しめるペパーミントには、メントールが含まれています。
ハーブは寄せ植えにすることで、鑑賞用にも虫除け対策にもなるすぐれものです。
アロマオイルの中でも、精油(エッセンシャルオイル)は100%植物から抽出された天然のオイルです。精油を使って防虫スプレーが作れますが、必ず希釈して使いましょう。水には溶けないため、無水エタノールに薄めて作るのがおすすめです。
虫が出ないマンション選びのポイント
虫の侵入を防ぐ対策も必要ですが、虫が出ない住まい選びも重要です。虫になるべく遭遇しないためには、どのようなマンションを選ぶのがよいのでしょうか。
虫に悩まず快適な毎日を送るための、マンション選びのポイントを紹介します。
周辺に飲食店が少ない
飲食店が多い場所は、どうしても生ごみがでやすくなります。またマンションの1階に飲食店が入っている場合も虫の遭遇率が上がります。
なるべく虫に遭遇したくないと考えている方は、近隣に繁華街がない物件をおすすめします。
新築や築年数が浅い物件
築年数の浅い物件がおすすめです。古い物件の場合、住居の床に虫の卵が残っていたり、建物の経年劣化によって隙間ができやすい場合があります。古い物件は害虫リスクが上がるため、虫の出ない物件を探している場合は新築や築年数が浅いマンションがおすすめです。
もし、気に入った物件の築年数が古かった場合は、リフォームなどで床の貼り替えや隙間をうめるなどの対策をするといいでしょう。
ドアポストがない
ドアポストがついている玄関ドアは、隙間から虫が入ってくる恐れがあります。新聞や郵便物などが挟まれている状態だと、隙間が広がり、大きな虫も侵入しやすくなります。ドアポストがない物件を選ぶのが理想ですが、気に入った物件にドアポストがついている場合は隙間を埋める工夫をしましょう。ドアの内側から投函口を覆うように、空き箱などを貼り付けると隙間がなくなります。
【虫の種類別】マンションに虫が出たときの駆除方法と予防策
虫の種類別の駆除方法を紹介します。薬剤を使った効果の強いアイテムもありますが、虫を駆除するということは、少なからず人体にも影響している可能性もあります。
なるべく自然に近い方法で対策したい方のために、おすすめのハーブや道具を使った方法を紹介します。自分に合ったタイプの駆除方法を選んで、ぜひ試してみてください。
ゴキブリ
暗くて湿度の高い所を好むゴキブリは、3mmの隙間があれば容易に入り込むことができます。シンク下にある排水口の隙間をテープでふさぎ、ホコリがたまらないようにしておきましょう。ゴキブリ対策として一般的なのは毒餌タイプの駆除剤や、くん煙・くん蒸剤がありますが、小さい子どもやペットがいる家庭では誤飲などのリスクがあり危険です。
新しい駆除剤として、スプレーでワンプッシュするだけのものがあります。くん煙・くん蒸剤のように準備や片付けがいりません。 ゴキブリ対策に効果的なハーブとして、アロマティカスが人気です。アロマティカスはゴキブリが嫌う匂いを放つ植物です。
蚊
夏になると悩まされる蚊は、夜になると人肌を刺し睡眠の邪魔をする「イエ蚊」と、昼間に刺す「ヤブ蚊」の2種類に分けられます。蚊はバケツなどにたまった雨水の中に卵を産みつけ、10から13日ほどで成虫になります。雨上がりの日には植木鉢の受け皿や排水溝をチェックし、水たまりができないようにしておきましょう。
玄関や網戸に防虫スプレーをかけておき、蚊を室内に入れないようにしておきます。マンション室内での対策としては、網目の細かい網戸に替えるなどの方法があります。
蚊のせいで睡眠がままならない方は、寝室に置き型タイプの虫除け薬剤を使うのがおすすめです。
コバエ
生ゴミの上を飛び回るコバエは一匹いるだけでも不衛生な印象です。繁殖力が強いので、たとえ一匹のコバエでも、見つけ次第すぐに駆除することが大切です。コバエの種類は、腐った食べ物を好むショウジョウバエやノミバエの他、浴室でよく見かけるチョウバエなど多種に及びます。
まずはコバエを発生させないよう、キッチンを清潔に保ちましょう。食べ物を放置しない、生ゴミは密封する、シンクのぬめりを落とすといった対策は必須です。
コバエの駆除アイテムとして殺虫剤を使いたくない場合は、棒状のハエ取りグッズや捕虫シートがあります。また少し値段が高くなりますが、コバエが好む光の波長を流して高電圧で駆除する電撃殺虫器もあります。
アリ
アリは体から分泌物を出し、自分たちの巣から食べ物までのルートにマーキングをします。アリの行列を見つけたら匂いを残さないよう、アルコールなどで拭いておきましょう。マンションでも庭付きや1階に住んでいる場合、根本的なアリの駆除方法は、ルートをたどりアリの巣を見つけることです。即効性の高い殺虫剤を使い、アリの巣ごと全滅させます。熱湯をかけるのも効果的です。最後にパテなどを使って巣の穴をふさいでおきます。
また、マンションでもシロアリの羽アリの被害は報告されています。マンションは鉄筋コンクリート造ですが、一部に木材が使われているため、室内に入り巣を作ることもあるのです。
見つけたら掃除機で吸い取るだけで死滅します。シロアリの羽アリが大量に見つけられた場合は管理会社へ連絡し駆除してもらうのがよいでしょう。
まとめ
マンションの低層階は、高層階と比べて虫が出やすくなります。また、マンションの近くに飲食店が多くある場合にも虫の遭遇率は高くなります。
周辺環境に気をつけるだけでなく、室内に虫が侵入しないための予防策も必要です。虫の侵入経路や隙間を確認し、虫が入りづらい状況を作っておきましょう。
ハーブや防虫スプレーを使って虫が近寄らないようにしておくことも効果的です。
もしも室内に虫が出てしまったときには、殺虫剤を使って対処しましょう。繁殖しないよう、見つけた虫を駆除するだけでなく、常に衛生的な環境を保っておくことが大切です。
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