リビングから愛車を眺めて過ごす休日、雨の日でも濡れずに買い物袋を運び込める快適さ、天候を気にせず趣味に没頭できる自分だけの空間。
ガレージハウスは、そんな憧れのライフスタイルを叶えてくれる住まいです。
しかし、一生に一度の大きな買い物だからこそ「間取りで失敗したくない」という不安はつきものです。
自分のこだわりと家族の暮らしやすさを両立させるには、どのような点に気をつければよいのでしょうか。
この記事では、広さ別の具体的な間取り例を参考にしながら、ガレージハウスで後悔しないための設計上の注意点、そして暮らしの質をさらに高めるためのポイントを詳しく解説します。
理想の住まいづくりに向けて、具体的なイメージを膨らませていきましょう。
 

ガレージハウスの魅力

ガレージハウスは、単に車を置くスペースがある家というだけではありません。
暮らしにゆとりと楽しさをもたらす、多くの魅力を持っています。
ここでは、その代表的なメリットを3つご紹介します。
【関連記事】ガレージハウスとは車庫と一体となった住宅！メリット・デメリットと利用用途も紹介｜Libook｜近鉄不動産株式会社
 

車を雨風や盗難から守れる

ガレージハウスは、屋根と壁、そしてシャッターで四方を囲まれた空間です。
そのため、大切な愛車を、雨や風、夏の強い紫外線、鳥のフンなどからしっかりと守ることができます。
また、住宅と一体化していることで外部からの侵入が難しくなり、車上荒らしや盗難、いたずらのリスクを大幅に軽減できる点も大きなメリットです。
安心して愛車を保管できる環境は、何物にも代えがたい安心感につながります。
 

室内からのスムーズな動線を作れる

居住空間とガレージが直接つながっているため、天候に左右されずに車へのアクセスが可能です。
雨の日に傘を差さずに乗り降りできるのはもちろん、スーパーでのまとめ買いで荷物が多い時や、小さなお子さまを連れている時でも、スムーズに室内へ移動できます。
玄関を経由せず、ガレージから直接キッチンやパントリーへつながる間取りにすれば、重い荷物を運ぶ手間も省け、日々の暮らしが格段に快適になります。
 

趣味のスペースとしても活用できる

ガレージは、車を停めるだけの場所ではありません。
愛車のメンテナンスやカスタム、DIYの作業場、トレーニングジム、集めたコレクションを飾るギャラリーなど、ライフスタイルに合わせて多目的に使える「基地」となります。
アウトドアが趣味なら、キャンプ用品の手入れや収納場所としても最適です。
人目を気にせず、天候にも左右されずに、心ゆくまで趣味に没頭できる時間は、暮らしをより豊かにしてくれます。
 

ガレージの広さの決め方とポイント

ガレージハウスの間取りを考える上で、最も重要な要素の一つがガレージの「広さ」です。車のサイズや台数、そしてガレージで何をしたいかによって必要なスペースは大きく変わります。
 

車1台に必要なガレージの広さの目安

一般的に、普通自動車1台を駐車するために最低限必要なスペースは、幅約3.0m×奥行約6.0m（約5.5坪）とされています。
これは、車のサイズに加えて、両側のドアを問題なく開閉できるスペースを考慮した寸法です。
軽自動車やコンパクトカーであればもう少し小さく、大型車やSUVの場合はさらに余裕を持たせた方が安心です。
 

車2台に必要なガレージの広さの目安

車を2台並列で駐車する場合、幅約6.0m×奥行約6.0m（約11坪）が目安となります。
この広さがあれば、2台の車の間を人が通り抜けたり、ドアを開閉したりするのに十分なスペースを確保できます。
ただし、大型車を2台所有している場合や、ゆったりと乗り降りしたい場合は、幅・奥行ともにさらに50cm〜1m程度の余裕を見ることをおすすめします。
 

作業スペースや収納も考慮する

ガレージを単なる駐車場ではなく、メンテナンスやDIYの作業場、収納スペースとしても活用したい場合は、駐車スペースに加えて追加の広さが必要です。
タイヤや工具を置くための棚を設置するなら、その奥行き分を考慮しなければなりません。
また、車体の周りで作業をすることを想定するなら、前後左右に少なくとも1m以上のスペースがあると、快適かつ安全に作業できます。
 
 

ガレージハウスの間取りを考える際の注意点

憧れのガレージハウスで後悔しないためには、設計段階で押さえておくべきいくつかの注意点があります。
見た目のかっこよさや憧れだけで進めてしまうと、住み始めてから「こんなはずではなかった」ということになりかねません。
ここでは、特に重要な4つのポイントを解説します。

H3: 将来的な車の買い替えや台数増加を考慮する
間取りを考える際は、現在の車のサイズや台数だけでなく、将来のライフプランを見据えることが重要です。
例えば、子どもの成長に合わせてワゴンやミニバンに買い替える可能性や、将来子どもが免許を取得して車を持つ可能性も考えられます。
「今はコンパクトカー1台だから」とギリギリのサイズで設計してしまうと、将来車の選択肢が狭まったり、駐車に苦労する可能性があります。
少し余裕を持たせた広さや高さを確保しておくことをおすすめします。
 

大開口に耐えれる建物構造にする必要がある

ガレージハウスは、車の出入りのために大きな開口部（シャッター部分）を設ける必要があります。
これは、建物の壁や柱が少なくなることを意味し、構造上の強度、特に耐震性や耐久性に十分な配慮が求められます。
一般的に、木造よりも鉄骨造や鉄筋コンクリート（RC）造の方が大開口に対応しやすいとされていますが、近年では技術の進歩により、木造でも十分な強度を確保したガレージハウスを建てることも可能です。
工務店やハウスメーカーと相談し、構造のメリット・デメリットを理解した上で選択しましょう。
 

騒音や振動対策をする

車のエンジン音やシャッターの開閉音は、想像以上に居住空間に響くことがあります。
特に、家族が寝静まった深夜や早朝に車を出し入れする場合、音や振動が睡眠を妨げてしまう可能性があります。
対策としては、寝室や子ども部屋をガレージから離れた位置に配置する、ガレージと部屋の間にクローゼットなどの収納スペースを挟むといった間取りの工夫が有効です。
また、静音タイプの電動シャッターを選んだり、壁や天井に遮音材・吸音材を使用したりすることも検討しましょう。
 

換気対策をする

ガレージ内は、車の排気ガスが充満しやすいため、適切な換気計画が不可欠です。
換気が不十分だと、一酸化炭素中毒などの健康被害につながる危険性があります。
また、排気ガスだけでなく、雨の日に濡れた車を入れると湿気がこもり、カビが発生する原因にもなります。
建築基準法で定められた換気設備の設置はもちろんのこと、強制的に給排気を行う換気扇を設置したり、窓を設けて自然換気を促したりするなど、十分な対策を講じることが重要です。
 

ガレージハウスの間取りの利便性を高める5つのポイント

基本的な注意点を押さえた上で、さらに工夫を加えることでガレージハウスの利便性は格段に向上します。
ここでは、日々の暮らしをより快適で豊かにするための5つのアイデアをご紹介します。
 

ガレージからの動線を考慮する

ガレージと居住空間の動線は、暮らしの快適さを大きく左右します。
例えば、買い物帰りを想定し、ガレージからキッチンやパントリーへ直接アクセスできる「おかえり動線」は非常に便利です。
また、汚れた作業着のまま室内に入らないよう、ガレージから洗面所や浴室に直行できる動線も、趣味やアウトドアを楽しむ方にはおすすめです。
自分たちのライフスタイルを具体的にシミュレーションし、最適な動線を設計しましょう。
【関連記事】部屋の間取りにおける動線の重要性や5つのポイントを詳しく解説｜Libook｜近鉄不動産株式会社
 

収納スペースを広めに確保する

ガレージは、車の保管場所だけでなく、絶好の収納スペースにもなります。
タイヤや工具、洗車用品はもちろん、キャンプ用品やDIYの資材、子どもの三輪車やベビーカーなど、室内に持ち込みたくないものの収納場所として大活躍します。
壁面を有効活用して可動式の棚を設置したり、有孔ボードを取り付けて工具を「見せる収納」にしたりと、工夫次第で収納力とデザイン性を両立できます。
何をどれくらい収納したいかを事前にリストアップし、十分なスペースを確保しましょう。
 

オートライト・電動シャッターを導入する

夜間の帰宅時、車のヘッドライトを消すとガレージ内は真っ暗になります。
人感センサー付きのオートライトを設置すれば、自動で照明が点灯するため、安全かつスムーズに移動できます。
また、リモコンで車内から開閉できる電動シャッターは、雨や雪の日に車から降りずに済むため非常に便利です。
初期費用は必要ですが、日々の小さなストレスを解消してくれる、満足度の高い設備投資といえるでしょう。
 

シンクを設ける

ガレージ内に水道とシンクを設置すると、活用の幅がぐっと広がります。
洗車はもちろん、DIY作業で汚れた手や道具を洗ったり、キャンプから帰ってきたギアの泥を落としたりするのに重宝します。
お湯も出るようにしておけば、冬場の作業も快適です。
わざわざ室内の洗面所を使う必要がなく、汚れをガレージ内で完結させられるため、家の中をきれいに保つことにもつながります。
 

セキュリティを強化する

住宅と一体化しているとはいえ、ガレージは外部に面した大きな開口部を持つため、防犯対策は重要です。
特に、高価な車やバイク、工具などを保管する場合は、セキュリティ意識を高く持つ必要があります。
人感センサー付きのライトや防犯カメラの設置は、侵入者を威嚇し、万が一の際の証拠にもなるため有効です。
シャッターも、こじ開けに強い構造のものを選ぶなど、複数の対策を組み合わせることで、大切な資産をしっかりと守りましょう。
 

KINTETSU × DAYTONA HOUSEの実例に学ぶ理想のガレージハウス

理論だけでなく、実際の事例を参考にすることで、より具体的なガレージハウスのイメージを描けるでしょう。ここでは、近鉄不動産とDAYTONA HOUSEが共同で展開する「K・BLOC」シリーズから、都市型ガレージハウスの魅力的な事例をご紹介します。

紹介する物件の詳細はこちら：
K･BLOC ABENO-TENNOJICHO｜KINTETSU x DAYTONA HOUSE（高架下ガレージハウス）｜近鉄不動産
 

高架下という立地を活かした革新的なアプローチ

KINTETSU × DAYTONA HOUSEの「K・BLOC ABENO-TENNOJICHO」は、土地確保面や予算面でハードルが高くなりやすい都心部でのガレージハウス生活を可能にした革新的な事例です。
大阪市阿倍野区という都心部にありながら、近鉄南大阪線「河堀口」駅から徒歩4分という抜群のアクセス性を実現しています。高架下という特殊な立地を逆手に取り、鉄道高架躯体をカーポートとして活用している点が非常にユニークです。面積は66.08㎡（約20坪）で、ガレージ幅約4.9m×奥行約6.4mのゆとりある設計により、車1台に加えてバイク数台を格納することができます。
1棟1戸建てタイプの設計により屋外専用駐車場も併設されているため、複数台の車やバイクを所有する方にとって理想的な環境が整っています。
 

都市生活と趣味空間の両立を実現する間取り

この事例では、限られた面積の中で居住性と機能性を高次元で両立させる工夫が随所に見られます。
1階のガレージ階では車1台分の駐車スペースに加えて、バイクや工具類の保管も可能なスペースがあります。特筆すべきはガレージ内にSKシンクを設置することで、水拭き程度の簡単な清掃作業が可能な点です。これにより、汚れた作業着や道具を室内に持ち込む必要がなく、生活空間をクリーンに保つことができます。また、電動シャッターとALSOKホームセキュリティシステムにより、防犯面でも安心して愛車を保管できる環境が整っています。
2階の居住階では、シャワーユニットを採用することでLDKスペースに十分なゆとりを創出しています。可動式ラックを設置することで、鉄骨フレームを有効活用でき、収納力とデザイン性を両立させています。2Ｆファサード全面に設けた開口部からの豊富な採光により、コンパクトながらも開放感のある住空間を実現している点も見逃せません。
 

賃料月額26万円〜29万円で実現する都心ガレージライフ

都心部という立地でありながら、月額26万円から29万円（共益費別途7,000円）（※）いう価格で賃貸可能な点は大きな魅力の一つです。購入ではなく賃貸という選択肢を提供することで、「まずはガレージハウス生活を実際に体験してみたい」という方や、「将来的な住み替えを前提に一定期間楽しみたい」という方にも門戸が開かれています。
住居としての利用だけでなく、セカンドハウスやワークスペース、アトリエとしての活用も想定されており、多様なライフスタイルに対応できる柔軟性を持っています。ガレージハウスを単なる「車好きの贅沢な趣味」としてとらえるのではなく、都市部での新しいライフスタイルの選択肢として考えてみてはいかがでしょうか？
 
（※）月額賃料について、事業用途の場合は別途消費税が必要となります。
 

ガレージハウスの間取りは条件や目的を考慮して決めましょう

ガレージハウスの間取りは、家族構成やライフスタイル、将来の計画によって最適な形が異なります。
 
本記事でご紹介した実例や注意点を参考に、ご自身の理想の暮らしを具体的に描き、優先順位を整理することが後悔しない家づくりの第一歩です。
信頼できるパートナーとなる不動産会社を見つけ、あなただけのこだわりの「基地」を実現してください。
 
KINTETSU × DAYTONA HOUSEは、艶消し黒の鉄骨フレームを活かした独自のデザインが魅力です。 車やバイク好きの趣味の空間から、自由設計が可能な規格住宅まで、お客様の理想のライフスタイルを形にします。こちらのページから、こだわりのガレージハウスをご検討ください。
KINTETSU × DAYTONA HOUSE｜近鉄不動産