理想を起点に。学園、文化、自然が豊かに調和する街。
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理想の学園都市を目指して。
約100万坪の
大規模開発がスタート。軽井沢や箱根等のリゾート及び
大規模な郊外開発を手がけていた
箱根土地株式会社(現株式会社プリンスホテル)と
東京商科大学(現一橋大学)が契約。
1924年に、大学校舎を中心に据えた学園都市の
開発がスタートしました。 -
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国立学園都市のモデルとなったのはドイツの大学都市・ゲッティンゲン。整然と区画された街並みが計画的に整備されました。
※出典/国立市公式ホームページ「国立市について」「まちづくり」より
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街のシンボルのひとつ
「国立」駅開業。
国立学園都市の始まり。1926年、国立学園都市計画の中でも
シンボル的存在であった旧国立駅舎が竣工。
また同年に東京高等音楽学院(現・国立音楽大学)、
1927年に東京商科大学(現・一橋大学)が移転。
学園都市として本格的にスタートしました。 -
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三角屋根の意匠が個性的な「旧国立駅舎」。大正期木造駅舎としての希少価値が高く、2006年に国立市有形文化財に指定されています。
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「大学通り」に豊富な数の
桜を植樹。
壮麗に四季を彩る桜並木。「国立」駅南口からまっすぐ伸びる約2kmの大学通り。
交互に並ぶ桜とイチョウの大樹が街の四季を彩ります。
200本超の桜は1934年~1935年に
皇太子(今上天皇)誕生を記念して
植樹されたもので、今も多くの人達に愛されています。 -
- 春は壮観な桜並木、夏は目に染みる程の豊かな緑、秋は黄と紅に染まる大学通り。街の住民の心を日々潤し、街への愛着を促します。
- ※画像提供/国立市
日常が深い安らぎと潤いに満たされる、アカデミックな街並みへ。
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1952年、
国立の市域の約3分の1が
文教地区に指定。※2016年4月現在
歴史ある文教地区でもある国立。
この文教地区の指定は、市民・学校・行政が一丸となって、
開発以来の理想の学園都市づくりを
守ろうとした結果に獲得したものでした。 -
文教地区は、都市計画法に定められた地域地区のうち特別用途地区として設けられた地区の一つ。学校その他教育施設を中心とする良好な環境を維持しようとするもので、建築物の用途などに制限が加えられます。
- 文教地区 概念図
誇らしく、美しい学園都市の風景が守り継がれる街へ。
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愛すべき街並みを保つために。
「国立市都市景観形成基本計画」策定。国立市では、国立らしい景観を守り、育て、つくるために、
「国立市都市景観形成基本計画」を1996年に策定。
さらに2020年「景観づくり基本計画」へ改訂。ビジョンとして
「都市とみどりが共存した美しい文教都市くにたち」が掲げられています。 -
※美しく統一された大学通りの街並み/image photo
※出典/国立市公式ホームページ/市民アンケート結果より
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「大学通り学園・住宅地区」に対し
重点地区景観形成計画を策定。都市景観形成条例に基づき
「大学通り学園・住宅地区」を重点地区に指定。
その優れた景観は「新東京百景※1」等に選定され、
「美しいまちなみ優秀賞」(2006年度)※1も受賞。
幅3.6mの歩道と車道の間には緑地帯を配置、
自転車専用レーンも設置し、
歩行者に対する安全性も確保されています。 -
さくら通り(徒歩1分/約80m)
大学通り概念イラスト
※掲載の大学通り概念イラストは「国立市都市景観形成基本計画」資料を基に作成したもので実際とは異なります。
優れた景観として様々な賞を受賞している「大学通り」。
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大学通り(徒歩17分/約1.320m)
幅約9mの緑地帯。芸術祭「くにたちアートビエンナーレ」の入賞作品や、寄付で設置されたベンチが、憩いの場に相応しい風景を演出。
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大学通り(徒歩18分/約1.390m)
「国立」駅から一橋大学の手前までの東西の歩道に24基のクラシカルな街路灯を配置。趣のある歩道空間を生み出しています。
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※1:出典/国立市公式ホームページ「国立市都市景観形成条例について」より ※2:公共の色彩を考える会「環境色彩10選」より
重点地区景観形成基準の主なルール
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◆ 道路から外壁面までの後退距離を最低1m確保する
◆ 鮮やかな色、彩度の高い色、反射や光る素材は避ける
◆ 壁は道路面から1.2m以下とし、生垣などにより緑化を努める
◆ 集合住宅は自転車置場を設け、目隠しなどによって目立たないようにする
◆ 空調室外機や配管などは直接見えない、目立たないよう工夫をする -
景観形成基準概念イラスト
※掲載の景観形成基準概念イラストは資料を基に描き起こしたもので、実際とは異なります。
出典/国立市ホームページ「大学通り学園・住宅地区景観形成のための方針と基準」より
愛され続けている邸宅街には、共通のエッセンスがあります。
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大正時代、学園都市構想による街づくりがスタートした「国立」。田園調布や成城学園などの街づくりも、同時期に実施されましたが、各地区の共通点に“街並み保存へのこだわり”があります。厳格な地区計画のもとに始まり、景観のルールや住宅地区憲章などが設けられ、今も行政と住民が一体となって街並みの美化・保存に努めています。
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田園調布
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成城学園
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大泉学園
全てimage photo
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国立駅周辺の街並み※出典/国土地理院 ウェブサイトより
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外国の都市を参考にイチから
つくり上げた美しい街並み。田園調布も、国立学園都市も欧州田園都市がモデルで、その特徴として、駅舎を中心に放射線状の道路が美しく伸びています。さらに国立は碁盤の目の街路を組み込んでおり、米国近代都市計画も融合させた国内でも希な都市計画となっています。
田園調布周辺の街並み
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民間の鉄道会社による
信頼性の高い大規模開発。駅を軸に生活基盤を多彩に生み出し支えてきた民間の鉄道会社。近代日本の住宅地開発をリードし、都心と郊外を結ぶ沿線において新しいライフスタイルを提案。田園調布、国立学園都市はその代表格でした。
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中央線/image photo
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旧国立駅舎
国立駅のシンボルとして愛されてきた旧駅舎は2020年に公共施設として再現されました。
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東急東横線/image photo
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住民の要望により2000年に復元された旧田園調布駅舎。駅としての役目は終え、街のランドマークとして今も残されています。
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それぞれの街に合わせて、
街並みづくりのルールを設定。国立や田園調布、成城学園では、環境保全と景観維持に関わる規定を定めた「憲章」を制定。それを遵守することで、開発当初の格式高い景観を美しく保ち続けています。
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田園調布憲章
独自に制定された「田園調布憲章」では、建物の高さ制限や土地分割の制限、隣接家への配慮などに加え、敷地周囲には塀を設けずに植栽による生垣を配するなど、環境保全と景観維持に関わる規定を設定しています。
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成城憲章
緑の保全と景観の維持を目的に、住民が遵守すべき規範として「成城憲章」を制定。生け垣や樹木などの敷地内の緑の保全のほか、水源への配慮など国分寺崖線地域ならではのルールが設けられています。