Emergency kit
実用性があり、見た目も良く、家に置いておきたくなる防災グッズを、雑貨コーディネーターのオモムロニ。さんに教えてもらいました。最近は、非常時だけでなく日常でも使える「フェーズフリー」という考え方に基づいたアイテムが増えているそうです。日常的に使っているからこそ、いざという時にも慌てずに活用できたり、非常時であってもできるだけ普段に近い生活ができる点からも、ぜひ参考にしておきたいところ。
オモムロニ。さん
雑貨コーディネーター。横浜在住。日用品・文具・家電・手みやげや贈りもの、グッドデザインかつ実用的なアイテムのセレクトに定評があり、雑誌『&Premium』でも連載を持つ。防災グッズのセレクト経験も豊富で、著書に、手頃で気軽なプチギフトのアイデアをまとめた『DAILY GIFT BOOK 気持ちが伝わる贈りものアイデア』(文藝春秋)がある。
アート作品に30回分の簡易トイレキットを収納した「sonae 備絵」。普段はリビングや玄関、廊下などにアートとして飾り、 災害時や断水時には特許取得済の日本製凝固剤、蓄便袋、ウェットティッシュをサッと取り出して使えます。使い方はとても簡単。蓄便袋を洋式トイレなどにセットして凝固剤を入れるだけ。自治体の規定通り、可燃ごみとして袋のまま捨てることができます。アートは、モネやゴッホの名画からさまざまなアーティストの作品まで多彩にそろいます。
¥30,000~(税抜)※アート作品により異なる。
オモムロニ。さんのおすすめポイント
まさかこの中に防災用品が入っているとは…思わないですよね。絵画の部分に災害時や断水時に使える、水のいらない簡易トイレキットが30回分収納されているのは驚きです。防災を考えるきっかけづくりにもなり、プレゼントなどにも最適。誰もが知る名作絵画から新進気鋭の若手アーティストまで、バリエーションが豊富で選ぶ楽しみがあるのも魅力です。
宮城県鳴子温泉のこけし職人による、ろくろびきの技術で手作りされる“こけし”の LEDライト。北欧デザインのようなモダンな佇まいで、普段はインテリアとして置きながら、停電などいざというときには懐中電灯に。建築家の隈研吾氏が中心となり立ち上げられた東北復興支援プロジェクト「East Japan Project / Ejpプロダクツ」として生まれ、木の質感が心地よく、手のひらにすっとおさまるデザインも魅力。カラーは、黒ベタ塗り・赤ベタ塗り・黒ボーダー柄・赤ボーダー柄・マルチボーダー柄の5種類がラインナップされています。
¥15,400 (税込)
オモムロニ。さんのおすすめポイント
一見するとモダンなオブジェにも見えるこけしは、宮城県鳴子温泉のこけし職人が、1点ずつ手作りしているもの。あかりは底面にあり、頭部分がスイッチになっています。大きな災害でなくても、地震や雷など天候不良でも停電することはあるので、防災グッズの中で懐中電灯は一番出番も多いかなと思います。日頃から目につく場所にオブジェとしてさりげなく置いておけるものは、贈り物にしても喜ばれるのでは。
防災のための備蓄品収納ボックス「IF(イフ)」は、壁や床に溶け込むように馴染むデザインで、防災備蓄をより身近なものにするブランド。写真の「WALL M」は、2人分の備蓄品がすっきりと収まるサイズで、水(2Lペットボトル×7本)などが収納可能。オーク材の天板に、ウォームグレーの色合いとマットな質感、丸みを持たせたやわらかな形状で、日本の住まいとも調和するよう配慮されています。ソファのサイドテーブルとして活用したり、複数組み合わせて棚のように設置することもできます。カラーは、白すぎないオフホワイトも展開。
¥23,100 (税込)
オモムロニ。さんのおすすめポイント
限られた空間の中でもすっきりと快適に防災グッズを収納して置ける備蓄品収納ボックスです。公共施設などでもよく目にする赤い消火器の収納箱を作っている南海工業のアイテムで、どっしりと安定感のあるスチール素材とオーク材の天板は、まるで家具のようです。わが家では、グレーのタイプを玄関スペースに置いて、簡易ベンチのように使っています。
デザイン性を重視した防災袋・グッズがセットになった「SONAETE」。シンプル&ポップな防災リュックは、万一のときにすぐに持ち出せるよう玄関先やリビングのコーナーなど、日常空間に置いても様になるデザインに。撥水素材を使い、前後両方に反射板を備えるなど機能性の高いリュックです。軽量ながら容量たっぷりのサイズで、防災グッズ以外にも服や日用品を入れることができます。ヘルメット、FMポケットラジオ、アルミ防寒シート、レインポンチョ、簡易トイレセット、モバイルバッテリー、カイロ(10枚)のほか、保存水500ml×4本、SONAETEオリジナルお菓子などがセットに。
¥28,380(税込)
オモムロニ。さんのおすすめポイント
長期保存食「イザメシ」が人気の杉田エース。日常でも十分使える防災リュックは、クリエイティブグループ「Bob Foundation」がデザインを監修し、実用性も抜群です。内容量にかかわらずしっかり自立する四角いフォルムが、まるで箱のようで可愛らしい雰囲気。リュックの蓋を開けると見える「DON’T WORRY.」というメッセージも、非常時だけでなく普段からも心が和らぐ素敵な仕掛けだなと思います。
レトロなデザインが印象的なラジオ。ノスタルジックな見た目とは裏腹に、もしものときにも役立つ便利な機能が満載です。ラジオ・ライト・アラーム(SOS)・モバイルバッテリー・音楽再生・時計・スピーカーと7つの機能を搭載。自宅ではラジオやBluetoothを使用して音楽などを楽しめるほか、屋外でもモバイルバッテリーとして使えます。手回し・ソーラーの充電機能やSOSアラームも備え、緊急時の防災用品としても重宝。カラーは、落ち着いた色合いのマットブラックやウォームグレーから明るいミントグリーン、ライムイエローなど全10色をラインナップ。
¥8,580(税込)
オモムロニ。さんのおすすめポイント
どこかちょっと昭和な匂いも感じる、無骨でレトロな雰囲気のラジオですが、機能はかなりイマドキ。FM/AM/SWラジオはもちろん、Bluetoothを通じて音楽スピーカーとしても使えるほか、ソーラー充電と手回し充電により、2000mAhのモバイルバッテリーとしても使用できます。395gと軽量で、サイズもコンパクト。普段からリビングに置いて日常使いできる、ちょうどいいサイズです。カラーも豊富で、インテリアのいいアクセントにもなります。
ふろしきのある暮らしを提案するむす美。フェーズフリーなアイテムとして注目したいのが「アクアドロップ」です。水を運べるほどの強力な撥水力を持ち、日常使いはもちろん、アウトドアやスポーツシーンでも活躍。エコバッグ・雨カバー・レジャーシート・テーブルクロス、水や汗で濡れたウエアを持ち運ぶなど、様々なシーン・用途で利用できるほか、非常時には実際に水を運ぶことができます。インテリアのアクセントになるヴィヴィッドなデザインから落ち着いた柄まで豊富なバリエーションがそろいます。
写真 Lサイズ(約100cm)¥4,950〜/その他 Mサイズ(約70cm)¥2,200〜(いずれも税込)
オモムロニ。さんのおすすめポイント
物を包んだり敷いたり、風呂敷は普段から使っても本当に万能だなぁと実感しています。なかでも、こちらは薄くて軽いのに、水を運べるほどの強力な撥水力を持つので、非常時にもかなり役に立つのでは。魅力的なのがその色や柄の豊富さ。人気ブランドやアーティストとのコラボなどもあり、普段から毎日持ち歩きたくなります。日常的に風呂敷を使う習慣がついていると、いざという時もフル活用できるのではないかなと思います。
普段は食品の収納容器として使い、もしもの時には“水だけで”温め可能な加熱容器となるユーティリティボックス。発熱剤にカップ1杯(180cc)の水を注ぐと高温の蒸気が発生し、ボックス内の食品を短時間で温めることができます。発熱剤1つでパックご飯とレトルトカレーを2セット温め可能。屋内外問わず使用できるため、非常時だけでなく、アウトドアや冬場のスポーツシーンなどでも活躍します。また、容器は繰り返し使うことができて経済的。専用発熱剤のみの追加購入もできます。
¥1,969(税込)
オモムロニ。さんのおすすめポイント
一見するとシンプルな普通の食品ストック用収納ボックス。ですが、水だけで温め可能な加熱容器になり、電気やガスが使えない状況でも温かい食事を作ることができる便利グッズです。温め時間の目安は、パックご飯やレトルトカレーで約20分。非常時だけでなく、レジャーや冬のスポーツシーンで、お弁当や缶飲料を温める、といった使い方もできます。