日本屈指の観光地として、季節を問わず国内外から多くの人が訪れる京都。神社仏閣をはじめ日本古来の風景が今もしっかりと残るこの地は、歩いているだけで楽しいものです。
今回は、そんな京都の「和モダン」な側面にスポットを当ててご紹介します。伝統的でありながら抜群にスタイリッシュな、まさに「京都のいま」を感じられるスポットやお土産に心も大満足。洗練された、大人の京都旅をはじめませんか。
<新幹線・電車を利用>
<車を利用>
Selection.1
「町家」で和モダンを満喫
Selection.2
落ち着ける場所で「ホッとひと息」
Selection.3
京都で手に入れる「一生モノ」
京都市東山区の街並み
Selection.1
町家とは、主に町の中にある商人の家のこと。江戸期から終戦前までに建築されており、金物を多用せずに木造の伝統的工法を用いているのが特徴です。京都の街中ではこうした町家が軒を連ね、今も当時の風情を残しています。
町家のある風景を歩いて巡るのも心豊かになれるひと時ですが、せっかくなら中に入って当時の空気に触れてみてはいかがでしょう。町家で朝食を食べたり、お買い物を楽しんだり。「古き良き」と「新しき」を両方体験できる、とっておきの時間となるはず。
町家で朝ごはん
町家にいながら、ハワイの風を感じることができるカフェです。種類豊富なパンケーキメニューのほか、フレンチトーストやワッフル、アサイーボウルなどをラインアップ。おすすめはモーニングメニューの「アサイーモーニングセット」で、提供から1時間は風味豊かなバターミルクパンケーキが食べ放題に。京都市営地下鉄「烏丸御池」駅からほど近く、アクセス抜群なのもうれしいポイント。
京都市中京区姉小路衣棚西入ル長浜町143-3
Tel. 075-252-2933
[時]9:00〜21:00 [休]不定休
[料]アサイーモーニングセット1,000円
町家でお買い物
「すでにあるものを大切にし、新たな価値を創造する」をコンセプトに掲げ、個人から集められた思い出の品々や国内外のアンティーク品を取り扱うセレクトリサイクルショップ「PASS THE BATON」。築120年を超える町家をリデザインした京都祇園店では、リサイクル品のほか京都の伝統工芸とのコラボレーションなども展開しています。喫茶「お茶と酒 たすき」も併設し、心落ち着ける空間です。
やわらかくて軽く、光沢のある織物・羽二重を使い、つまんで折りたたみながら作り上げる伝統工芸です。その歴史は古く、誕生は江戸時代。とても華やかで髪飾りなどに用いられます。
70年以上前に京都・西陣の糸屋として創業した「おはりばこ」。職人が一つひとつ丁寧に作るつまみ細工の髪飾りは、京都をはじめ多くの人から愛用されています。
ハナレとなる町家で行える「つまみ細工体験」は、花・台・色・下がりから好きな組み合わせを選び、世界にひとつだけのオリジナル髪飾りが作れる体験。町家ならではのシンとした空気の中、時間を忘れて作業に没頭。かわいらしい完成品を手にすれば、旅の思い出もより豊かになることでしょう。
ウェスティン都ホテル京都 佳水園庭園
Selection.2
観光スポットを巡りワイワイと楽しむ旅もよいものですが、非日常に身を置いてゆっくりした時間を過ごすのも旅の醍醐味のひとつ。京都にはそんな、日常をフッと忘れられるスポットがたくさんあります。
美しく仕立てられた和モダンな風景に身を置いて、しばしの間リラックス。仕事にプライベートにといつも忙しい頭の中を少し休めてみれば、きっと新たな感性が養われるはず。
日本茶でリフレッシュ
明治8年創業の、日本でいちばん古い歴史を持つ手作り茶筒の老舗「開化堂」がプロデュースしたカフェ。市電の車庫兼事務所として使われていた建物をリノベーションし、天井が高く開放的な空間へとよみがえりました。
「開化堂のお茶 玉露雁金(ぎょくろかりがね)」は、1煎目は低温抽出で甘みを引き出し、2煎目は高温抽出ですっきりとした味わいが楽しめる、飲み比べできるお茶。京都・祇園の和菓子屋「鍵善良房(かぎぜんよしふさ )」の干菓子・おちょまが添えられた逸品です。
京都市下京区河原町通七条上ル住吉町352
Tel. 075-353-5668
[時]10:30~19:00(18:30LO)
[休]木・第一水曜(その他夏季・年末年始) [料]開化堂のお茶 玉露雁金 800円
静謐な庭に癒される
ウェスティン都ホテル京都の別館であり、昭和の名建築家・村野藤吾が設計。和室が20室あり、京都市内にありながら木々に囲まれた静かな雰囲気を堪能できます。特筆すべきは、京都市文化財に登録された「植治の庭」と「白砂の中庭」という2つの庭園が見渡せること。わびさびのある風景を眺めながら過ごす、とっておきの時間。京都ならではの風情を感じるホテルステイが存分に楽しめます。
祇園にほど近い東山エリアに位置し、499室の客室を有するホテル。畳の上でくつろげる和洋室や、東山の雄大な自然が楽しめる部屋など、滞在中にも古都・京都の雰囲気を満喫できます。”雲の上の寝心地”を叶えるベッドで疲れた体をゆっくり休め、翌日また新たな気持ちで観光へ。京都駅内には宿泊者専用の荷物預かりカウンターが設けられ、利便性も抜群です。
京都市東山区粟田口華頂町1(三条けあげ)
Tel. 075-771-7111
[時]宿泊in15:00/out11:00 [料]45,360円〜、数寄屋風別館「佳水園」48,600円〜(2名利用時の1泊1室あたりの料金)
<庭園見学>
館内施設利用の方は、自由に見学可能。庭園のみを見学する場合には、ホテル西館の保安受付までお越しください。
名画をゆっくり堪能
世界的建築家・安藤忠雄氏が設計したモダニズム建築に、陶板で仕上げられた世界の名画8点が飾られています。無機質なコンクリートと対照的に、躍動的な水の流れを楽しみながら一つひとつ名画を鑑賞していくと、レオナルド・ダ・ヴィンチ作の「最後の晩餐」が掲げられたスペースへ。この建物の中で水の音がほとんど聞こえない唯一の場所であり、この作品への安藤氏のリスペクトが垣間見えます。
京都市左京区下鴨半木町(京都府立植物園北山門出口東隣)
Tel. 075-724-2188
[時]9:00〜17:00(16:30最終入園)
[休] 12月28日〜翌1月4日 [料]入園料100円
高台寺 一念坂 金網つじ
Selection.3
京都には、伝統を大切にしながら現代のエッセンスをブレンドした、仕立てのよい品物が多数あります。どれも職人によって一つひとつ丁寧に仕上げられているので、長く使えるのは間違いなし。それにデザイン性の高さも加わって、手に取るだけでも気分が盛り上がります。
京都旅の締めくくりとして、一生モノをお土産に。毎日の暮らしを豊かに彩る和モダンアイテムとともに、昔ながらの製法を生かした和コスメをご紹介。
京料理に欠かせない調理道具として、料理人に愛されてきた京金網。金網つじでは、手編み・網の加工・曲げ輪の技術を生かし、長年使い続けられるような金網製品を作り続けています。
こちらのコーヒードリッパーは、銅製の円錐の中に手編みの円錐型の網を入れて使うもの。独特の凹凸でコーヒーがしっかりドリップできるので、香り豊かな至極の一杯に。見た目も美しく実に洗練された品物です。
高台寺 一念坂 金網つじ
京都市東山区高台寺桝屋町362
Tel. 075-551-5500
[時]10:00〜18:00
[休]不定休(6月22日〜8月31日、1月18日〜2月15日は水曜定休)
[料]手編みコーヒードリッパー 29,160円
(C)たや まりこ
老舗和菓子屋の掛け紙などを手がけてきた、明治24年創業の木版印刷工房が展開。高い強度を持つ和紙に手摺り木版を施し、色あざやかな紙箱に仕立てています。おとぎ話「桃太郎」の桃をイメージして作られたこちらのコフレットは、金色で描かれた桃の葉が唐草のように桃を囲み、とても縁起のよいデザイン。手のひらサイズで、小物入れやインテリアのアクセントとしてもぴったりです。
竹笹堂
京都市下京区綾小路通西洞院東入ル新釜座町737
Tel. 075-353-8585
[時]11:00〜18:00
[休]日曜・祝日(臨時営業あり)※2018年4月1日〜水曜定休、日曜・祝日は営業 [料]コフレット 桃太郎 3,240円
創業260年以上を誇る、顔料・絵具屋「上羽絵惣(うえば えそう)」が展開する胡粉ネイル。胡粉とは日本画で使われる白い絵具のことで、ホタテ貝殻の微粉末から作られています。アセトンなどの有機溶剤を使用していないため、マニキュア特有の刺激臭がなく爪にやさしいのが特徴。さらに速乾性と通気性に加え、アルコールで落とせるのもポイントです。和の色の発色にもこだわり、ひと塗りで爪がパッと華やぎます。
上羽絵惣 京都本店
京都市下京区東洞院通高辻下ル燈籠町579
Tel. 075-351-0693
[時]9:00〜17:00
[休]土日曜・祝日 [料]胡粉ネイル 1,300円〜(1本)
慶応元年創業で、京都御所や宮中女官用品の御用達を務めた「かづら清老舗」のつばき油は、九州・五島列島で厳選したつばきの実から独自製法で抽出。人の皮脂成分に近い天然保湿成分のオレイン酸を約85%含み、髪や頭皮はもちろん、顔や肌など全身に使える万能オイルです。冬場の冷たい風にさらされパサつきがちな髪や、カサカサが気になる乾燥肌も、驚くほどしっとり。内側から艶やかさを取り戻します。
かづら清老舗 祇園本店
京都市東山区祇園町北側285
Tel. 075-561-0672
[時]10:00〜19:00
[休]水曜 [料]椿あぶら まめ皿ギフトセット 4,250円