サマートリップ小豆島 ~瀬戸内国際芸術祭の舞台へ~
アート・自然・グルメを満喫!
サマートリップ小豆島
~瀬戸内国際芸術祭の舞台へ~
3年に一度、瀬戸内の島々を舞台に開催される瀬戸内国際芸術祭。3回目となる今回は、春・夏・秋の3会期計108日にわたって行われます。芸術祭の開催地のひとつ「小豆島」は、最も作品数が多く、魅力的な作品がそろうほか、アート以外にも見どころが豊富にあります。たとえば、エンジェルロードや中山千枚田といった海・山の美しい景色、リゾート気分満点のオリーブ公園やノスタルジックな時間に浸れる二十四の瞳映画村などもぜひ訪れておきたいスポット。新鮮な海の幸をはじめ、美味しいものに事欠かない小豆島は、夏の旅におすすめです。今回は、 アート作品や観光名所が集まる西と東のエリアに分けてご紹介します。
小豆島までのアクセス
岡山や高松からの玄関口となる土庄(とのしょう)港では、シンボル的な作品「太陽の贈り物」がお出迎え。フェリーターミナルには、新たなアートスポット「アートノショーターミナル」が今年3月にオープンしました。港から徒歩約15分の場所には、複数のアートギャラリーなどが集う「MeiPAM」も。さらに、ここからおよそ徒歩7分の「エンジェルロード」は必ず訪れておきたい観光名所です。
4つの小さな島を結ぶ砂の道が干潮の時にだけ現れるエンジェルロード(天使の散歩道)。小豆島屈指の観光スポットで、大切な人と手をつないで渡ると、願いが叶うとか。干潮の時刻表はこちら
MeiPAM
南北朝時代に海賊や敵の侵入に備えてつくられた複雑な路地が今も残る「迷路のまち」。そんな路地裏の古い建物を活かしたギャラリーが5つも展開され、それぞれに趣の異なる空間でアート鑑賞を楽しめます。「迷路のまち~変幻自在の路地空間~」として芸術祭の作品としても出展。小豆島や瀬戸内の食材を活かしたデリ・スタイルのセトノウチ「島メシ家」や、散策の休憩にぴったりなカフェもあります。
香川県小豆郡土庄町甲405
Tel. 0879-62-0221
[時]ギャラリー10:00~18:00(受付は17:30まで)/[休]水曜(祝日・芸術祭会期中は営業)/[料]一般1,300円(芸術祭パスポート提示で1,000円)
世界一狭い海峡「土渕海峡」
一見、川のような「土渕(どふち)海峡」は、最も狭い所の幅が9.93mしかなく、ギネスブックに世界で一番狭い海峡に認定。海峡を挟んで小豆島本島(渕崎)と前島(土庄)に分かれています。
近くで鑑賞できる
瀬戸内国際芸術祭 作品
Photo:Kimito Takahashi
太陽の贈り物
チェ・ジョンファ(崔正化)
島の玄関口「土庄港」に設置された、オリーブの葉を王冠の形に仕立てた彫刻。島の子どもたちのメッセージも刻まれています。
Photo:Yasushi Ichikawa
アートノショーターミナル
コシノジュンコ/アトリエオモヤ
土庄港フェリーターミナルを改装し、作品展示やイベントなどの開催を通じて、地元の方との交流を育みます。(9:30~17:00・1階:無料 2階:300円)
土庄港から車で約20分、島のほぼ中央部に位置する中山地区へ。日本の棚田百選にも選ばれた「中山千枚田」の真ん中に、里山の風景を見渡しながら棚田米のおにぎりなどが味わえる「こまめ食堂」があります。さらに中山地区内やこちらに向かう道中にも、芸術祭の作品が点在。守り続けられる日本の原風景とアートをたっぷり楽しみましょう。
こまめ食堂
棚田を見渡すテラス席で小豆島の恵みを堪能できます。看板メニューの「棚田のおにぎり定食」は、美味しいと評判の棚田のお米、名水百選にも選ばれている湧水を使い、すべて小豆島の旬な食材にこだわり、中山地区と小豆島の魅力がたっぷり詰まったランチです。特産の小豆島素麺や自家製スイーツもぜひ。
中山千枚田
中山地区には、750枚を超える大小の田んぼがあり、その歴史は南北朝時代にまでさかのぼることができます。急な山肌に石を積んでつくられた棚田は、高齢化や後継者不足が進むなか、現在も受け継がれています。
近くで鑑賞できる
瀬戸内国際芸術祭 作品
Photo:Kimito Takahashi
うみのうつわ
長澤伸穂
かつて瀬戸内海を往来した伝馬船から構想を得て制作された船の形をした作品。光の演出が見ものです。(9:30~17:00・300円)
オリーブの夢
ワン・ウェンチー(王文志)
存在感たっぷりの巨大なドーム。地元で採れた約4000本の竹でつくられ、内部は舞台のような造りで、回遊することができます。(9:30〜17:00・300円)
リゾート気分あふれるギリシャ風車の景色を求めて島の東部へ。「道の駅小豆島オリーブ公園」には約2,000本のオリーブ畑が広がり、オリーブとハーブを五感で楽しめます。また、おすすめの「島宿真里」の近辺には醤油蔵が立ち並ぶなど、島の特産品であるオリーブと醤油に関連したスポットがこちらに集結しています。
道の駅小豆島オリーブ公園
小高い丘に位置し、瀬戸内海とギリシャ風車が織り成す景色は必見。小豆島産のオリーブオイルが楽しめるカフェや、映画「魔女の宅急便」のロケセットを活用したハーブショップ「コリコ」があります。クラフト体験やオリーブオイルのコスメなどを見つけたり、様々な楽しみがある道の駅です。
島宿真里
古民家を改装した7つの客室は、落ち着きに満ち、情緒豊か。もともと醤油屋だったことからお料理へのこだわりもひとしおで、新鮮な海と山の幸に、もろみの旨味を加えたお料理「醤油会席」が旅に彩りを添えてくれます。昼・夕食だけの利用も可能です(要予約)。
香川県小豆郡小豆島町苗羽甲2011
Tel. 0879-82-0086
IN14:00/OUT11:00(食事のみ12:00~15:00、18:00~22:00)/[料]2名1室一泊二食付23,500円~、昼食3,500円~、夕食7,500円~
近くで鑑賞できる
瀬戸内国際芸術祭 作品
Photo:Kimito Takahashi
オリーブのリーゼント
清水久和
オリーブ畑に設置された立体作品。オリーブの形に似た顔の彫刻でありながら、無人販売の屋台としても活用されています。
Photo:Kenryou GU
竹の茶室
京都造形芸術大学城戸崎和佐ゼミ
地元有志と共同制作された作品。旧醤油会館の裏庭から神社へと続く竹林を整備し、茶室と遊歩道が設置されています。(9:30~17:00・無料)
小豆島を代表する観光スポット「二十四の瞳映画村」にも足を運んでおきたいところ。ノスタルジックな時間をたっぷり満喫しましょう。映画村へと向かう道中には「アンガ−・フロム・ザ・ボトム美井戸(びいと)神社」が、映画村前駐車場には「愛のボラード」があり、ユニークな作品と出逢うことができます。
二十四の瞳映画村
映画「二十四の瞳」のロケ用オープンセットが残され、村内に入ればまるで昭和初期へとタイムトラベルしたかのよう。壺井栄文学館や「二十四の瞳」を上映する映画館のほか、昭和の懐かしい給食セットが楽しめるカフェもあります。
近くで鑑賞できる
瀬戸内国際芸術祭 作品
Photo:Yoshiro Masuda
設計(祠)=ドットアーキテクツ
アンガ−・フロム・ザ・ボトム
美井戸神社
ビートたけし×ヤノベケンジ
ビートたけしが構想したプランをアーティスト・ヤノベケンジが形に。高さ約8mの巨大な彫刻が井戸から姿を現しています。
愛のボラード
清水久和
二十四の瞳映画村前の駐車場に設置された巨大なボラード(船を繋留する岸壁の柱)。どんな物をつなぎとめるのか、想像力がかき立てられます。
福田港付近では「福武ハウス」や福田「家プロジェクト」も!
福武ハウス
─アジア・アート・プラットフォーム
小豆島の福田地区とアジアの各地域をアートでつなぎます。旧・福田小学校をアートスペースにした「福武ハウス」、福田体育館を利用した「福田アジア食堂」、福田「家プロジェクト」が展開されます。
(福武ハウス・福田「家プロジェクト」11:00~17:00 ※食堂は16:00まで、月曜休 ※祝日の場合は営業・翌日休、500円)
福田「家プロジェクト」きょく
瀬戸内国際芸術祭2016
前回は100万人以上が来場した一大アートイベント。今回は、瀬戸内海に浮かぶ直島や豊島、女木島、男木島、小豆島、大島 、犬島のほか、高松港・宇野港周辺で開催されます。夏・秋の2会期を通じて利用できるお得なパスポートも。
会期:夏 7月18日(月)~9月4日(日)
秋 10月8日(土)~11月6日(日)