毎日、家族みんなが使う洗面所こそ
整理収納をして、より使いやすく!

4月の玄関、5月のリビングのレッスンは、お読みいただけましたでしょうか。今回は、狭い場所ながら毎日何回も使う場所、洗面所です。家族全員の「朝・夜の動線」に必ず入る洗面所は、今すぐ整理収納をする価値あり!少しのアイデアを足すだけで、とても使いやすくなりますよ。

1カ所決めて、まず整理、そのあと収納に取り組みます。それが終わった場所は、日々片付けのみでOK。つまり、整理収納とは、仕組みづくりなのです。


整理収納は「30分」と決めて行いましょう。

整理を始める前におすすめなのが、キッチンタイマーで30分をセットしてスタートすること。時間を区切らずに進めると30分があっという間に過ぎてしまうように感じます。あらかじめ「30分」と決めておくと、「①思いのほか時間が長く感じて作業を進められる」「②時間を区切ることで集中できる」という2つのメリットがあります。


ゴールイメージは、
洗面台の上が4/5以上空いている状態。

洗面台の上は、収納する場所ではなく、作業する場所です。この上にたくさんモノがあると、着替えの服など一時的に置きたいモノが置けず、使い勝手が半減してしまいます。化粧品など毎日使うモノでも、台の上に置かないこと。これをまず知っておいてください。


鏡裏は、最も使う時間が長い人と
ゴールデンゾーンを意識して。

鏡裏に収納がある場合は、すべて開けてみましょう。3カ所に鏡が分かれている場合、一番入口から遠い鏡裏を、家族の中で一番長く使う人の場所にしましょう。例えば、ママが10分お化粧をする場合、一番奥にママが立つことで、ドア付近の邪魔にならず、同時に家族が顔を洗ったりすることができます。

中央の鏡裏は、ティッシュボックスや歯ブラシ立てなど、家族で使うモノを。上の場所はそのストック場所とします。入口から近い鏡裏は、使う時間が短い人の場所か、家族で使うモノにしましょう。

鏡の裏は、奥行きが10~15cmほどしかありません。目の高さより低い場所が使いやすいゴールデンゾーン。ここに毎日使うモノを、左から使用する順に、100円ショップのペン立てや仕切りトレーなどを使って収納します。例えば、化粧品は「ベースメイク→アイメイク→リップメイク」といった順に置くと便利です。グッズはすべて透明・白がおすすめ。中のモノがグンと見やすくなりますよ。


タオルや下着などの適正量を決めて。

まず「整理」。キッチンタイマーを30分セットしてスタートしましょう。そして、最初にタオルをすべて出してみてください。新品のタオルも家で使用するモノなら箱から出し、今使っているタオルも合わせて、バスタオル・フェイスタオルなどの種類に分けます。そこで、何枚あるか数えてみて。想像以上に多いと思います。

次に適正量を一度考えます。適正量は家庭によって全く違い、例えば我が家(大人2人子ども2人)の場合、バスタオル8枚、フェイスタオル20枚です。1日で使う枚数、毎日洗濯するか、来客が頻繁にあるかなどを紙に書き出し、頭を整理すると、適正量を決めやすくなります。

適正量の収納場所を確保すると、「入らない!」と悩むことがないはず。新しいタオルが増えれば、その枚数分の古いタオルをお掃除などに使って処分。いつも気持ちがいいタオルを使うことができます。

ちなみに、適正量は多くても少なくても大丈夫です。後で変えてもOK。大切なのは、自分で「いったん決めること」です。さて、皆さんは、何枚でしょうか?タオルを決めたら、下着、洗剤ストックなど、ひとつひとつ適正量を決めてみて。適正量を決めると、人生が決まります。


洗濯機の上をうまく使いこなす技。

洗濯機の上の空いたスペース。うまく活用すれば、収納不足を一気に解決できます。我が家は、写真のとおり可動棚を壁に取り付け、プラスチック製バスケットで【洗剤・ネット・手洗いする服】など、種類別に収納しています。バスケットは色や素材を統一すると、見た目にも美しく収納できます。

奥にもバスケットを置き、洗剤のストック収納に。手前にあるバスケットを引き出せば、奥にあるストックを簡単に取り出せます。

棚を付ける方法はリフォームやDIYもありますが、洗濯機ラックを購入すると簡単です。大型家具量販店でも購入できますし、インターネットで探すと、よりおしゃれでサイズぴったりのモノを選ぶことができますよ。


西口理恵子さん

整理収納アドバイザー1級、インテリアコーディネーター、宅地建物取引士。新築マンション営業、企画に携わり、「インテリアR」を立ち上げる。「収納・インテリア・美」を総合した「美人収納」を掲げ、テレビ・雑誌でも活躍。セミナー・講演だけでなく、個人宅で「美人収納術」を直接指導し、整理収納サービスで生まれ変わらせたお宅は200軒以上も。著書『毎日がうまく回り出す 1日1収納の法則』他多数。

次回(7月下旬公開予定)は、
子どもの年齢別おすすめ収納を
ご紹介予定です!