Zoos and Aquariums

スタッフおすすめの施設を数珠つなぎでご紹介

美術館のような展示や空間演出、環境保全の啓蒙など、最近は大人も楽しめる動物園・水族館が増えています。そこで今回は、その道のプロである動物園・水族館のスタッフがおすすめする施設を数珠つなぎでご紹介。近鉄グループの「ニフレル」と「海遊館」のそれぞれからスタートします。


ニフレルからスタート!

生きものたちの個性の魅力にふれる

NIFREL(ニフレル)|大阪府吹田市

大阪の海遊館がプロデュースし、水族館と動物園、美術館を融合した「生きているミュージアム」として誕生。色とりどりの魚たちに見とれたり、大型動物たちの迫力を間近に感じたり、動物たちの自由奔放な「うごき」を楽しんだり。多様性をテーマに、色彩や形態といった“生きものの個性”にフォーカスした展示が特長です。

ニフレルの見どころ

数ある生きものの中でもぜひ見ておきたいのは、2023年8月17日に生まれたミニカバの赤ちゃん。ネムネムという可愛い名前は、8月17日の誕生花「“ネム”ノキ」と、ぐっすりと“ねむ”る姿から名づけられました。走り回ったり、青草をもりもり食べたり、その成長ぶりを楽しみにたびたび訪れる人も多いそう。

人気絵本作家「tupera tupera」との初コラボ「あなたも愉快な生きものだ!展」を、2025年1月13日(月・祝)まで開催。tupera tuperaの新作が展示されているほか、子どもも大人も楽しめるワークショップがおすすめ。生きもののイラストパーツを組み合わせて、個性あふれるお面を作り、愉快な生きものになって館内を巡回できます。

DATA

NIFREL(ニフレル)

大阪府吹田市千里万博公園2-1 EXPOCITY内
Tel 0570-022060(ナビダイヤル)

[時]時期などにより異なる。詳細は公式サイトをご覧ください

[休]無休 ※年1回設備点検のため臨時休館あり

[料]大人2,200円
※ワークショップ参加費は別途1人1,000円 ペア1,800円

公式サイトはこちら

ニフレルスタッフおすすめの動物園・水族館は?

神戸どうぶつ王国は、園内の場所の使い方に無駄がなく、動物、植物、それぞれの生物が生息するための環境が効率よく配置されています。そのため、来園者は自然とくつろぎながら散策し、動物たちを観察することができます。一般的に動物園の来園者は、滞在時間の3分の1を社会行動(飲食・くつろぐ・遊び場で過ごすなど)、別の3分の1を園内の散歩に、そして残りの3分の1で動物観察を行うと言われることがあり、こうした行動とうまく重なりあった設計が魅力です。


動物たちが棲むジャングルへ!

神戸どうぶつ王国|神戸市中央区

神戸・ポートアイランドにあり、まるで動物たちが棲むジャングルに遊びに来たかのような感覚で楽しめるテーマパーク。緑が生い茂り、色とりどりの花が咲き、動物たちが檻や柵がない自由な空間でいきいきと暮らしています。猛獣のトラでさえガラス一枚の向こうに。迫力ある姿や肉球も目の前で見ることができます。

神戸どうぶつ王国の見どころ

動物の生態特徴をいかした展示場は、檻や柵のような人工物がなく野生さながら。目の前に突然現れる動物たち、木の葉が揺れたらサルが駆け回り、鳥がさえずり、思わず木の陰に隠れてそっと見ていたい気持ちになります。

群れで協力して生きるコツメカワウソ。植物など様々な命あるものと共に生きる本来の姿を見ることができます。また、24年4月にカピバラの新エリアが誕生。植物に囲まれ、自由に過ごすカピバラたちを見学できます。

動かない鳥で有名なハシビロコウが、大きな翼を広げロングフライトする様子も必見です。また、開園以来一番人気の「Wings~フリーフライトバードパフォーマンス~」がオープン10周年を迎えて進化。ダイナミックに羽ばたく鳥たちの姿を間近に楽しむことができます。

DATA

神戸どうぶつ王国

神戸市中央区港島南町 7-1-9
Tel 078-302-8899

[時]10:00~17:00(入園は16:30まで)

[休]木曜 (祝日・春休み・GW・夏休み・年末年始は営業)

[料]大人2,200円

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神戸どうぶつ王国スタッフおすすめの動物園・水族館は?

エンターテイメント性が高い水族館が多い中で、地球の未来を考えるきっかけが存分にあり、海を通して様々な気づきを与えてくれるのが、福島県いわき市にある「アクアマリンふくしま」です。水槽で泳ぐ魚を見ながら頂くお寿司や、釣り堀で釣ったアジをさばき食べるという「食育」は、何かの命を頂いて生きているという気づきがあり、水族館の域を超えた「命の博物館」と言えます。調査研究も素晴らしく、世界に誇れる水族館です。


海と命の尊さを改めて学ぶ

アクアマリンふくしま|福島県いわき市

東北最大級の規模を誇る体験型水族館。福島の海の大きな特徴である、黒潮と親潮がであう「潮目」をテーマにした展示を行っています。生きものだけを展示するのではなく、それらの生息する環境も再現した展示を通じて、環境保全や生きものの大切さなどを学ぶことができます。

アクアマリンふくしまの見どころ

潮目を表現した水槽は、向かって右が黒潮水槽(キハダ、カツオ、マイワシなど)、左が親潮水槽(マボヤ、キュウリウオなど)。中央にある三角のトンネルはSNS映えする撮影スポットとなっています。また、黒潮水槽ではマイワシの群れを間近で観察できます。

「潮目の大水槽」前にある寿司処「潮目の海」では、資源量の安定したネタを中心に提供。水槽を優雅に泳ぐ魚たちを眺めながら、お寿司を堪能できます。また、参加体験メニューも充実。中でも人気なのが、「命の教育」として行っている釣り体験です。魚を自分で釣って、すぐに調理してもらい、その場で食べることで、楽しみながら自然の大切さや命の尊さなどを肌で感じられます。

DATA

アクアマリンふくしま

福島県いわき市小名浜字辰巳町50
Tel 0246-73-2525

[時]9:00~17:30
(12/1~3/20は17時まで。最終入館はいずれも閉館1時間前まで)

[休]無休

[料]大人1,850円

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続いて、海遊館から数珠つなぎ!

世界最大級の水族館で
太平洋のスケールを体感

海遊館|大阪市港区

太平洋を中心とした周辺地域の自然環境とそこで暮らす生きものをダイナミックに紹介する、世界最大級の水族館。地球の表面積の1/3を占める太平洋は、環太平洋火山帯によってさまざまな自然環境がつくられ、多様な生きものが暮らしています。この「リング・オブ・ライフ」と呼ばれる環太平洋生命帯の自然環境と生きものたちの暮らしを見ることができます。

海遊館の見どころ

水槽内の展示は、周辺地域の自然環境を疑似体験できるようディティールにこだわっています。たとえば、自然の岩から直接型取りした擬岩を製作。生きものたちはもちろん、各水槽で再現された自然環境も必見です。

世界最大の魚類「ジンベエザメ」のお食事タイムもぜひ見ておきたいところ。大きな口を開いて食事する様子は圧巻です。「太平洋」水槽の給餌作業の様子をバックヤードから見学できる特別チケット(2,500円)も販売。実施時間や参加条件など詳細は公式サイトをご覧ください。

17時からは館内の照明と音楽が変わり、静寂に包まれた夜の海が現れます。この「夜の海遊館」では、深いブルーの海に月明かりのように差し込む幻想的な光が生きものたちを照らし、神秘的な海の様子を堪能することができます。
夜の海遊館 17:00〜閉館まで(最終入館は閉館の1時間前まで)

DATA

海遊館

大阪市港区海岸通1-1-10
Tel 06-6576-5501

[時・料]時期などにより異なる。詳細は公式サイトをご覧ください

[休]25年1月8日・9日

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海遊館スタッフおすすめの動物園・水族館は?

福岡県にある「マリンワールド海の中道」がおすすめ。九州の近海や外洋、森をテーマにした水槽があり、九州の魅力をぎゅっと詰め込んだ水族館です。自然環境を再現した水槽が多く、玄界灘の荒波を再現した水槽では大量の水を使った仕掛けがあったり、生きものだけではなく空間全体を楽しむことができます。また、海獣類の展示も充実し、生きものたちの普段見ることができない一面を観察することができます。


九州の海と希少なラッコを満喫

マリンワールド海の中道|福岡市東区

「九州の海」を展示テーマに約350種30,000点の生きものを展示。九州は、東シナ海・太平洋・日本海・瀬戸内海の4つの海に囲まれ、すべての県が海に面しており、各地域の特徴的な海をそのまま水槽内に再現。黒潮が流れる九州南部の温暖な海を再現した、水深7mの「外洋大水槽」やカラフルな魚が泳ぐ「奄美のサンゴ礁」など、九州7県の特徴ある水辺を楽しむことができます。

マリンワールド海の中道の見どころ

博多湾を背景に毎日繰り広げられる「アシカイルカショー」は、日本一元気になれるショーをめざしているとか。また、外洋大水槽の「イワシタイフーン」も見どころのひとつです。また、ラッコプールは今や貴重な存在に。日本国内でラッコが見られるのは鳥羽水族館と当館のみとなっており、こちらではオスのリロ(17歳)の愛らしい姿を見ることができます。

「かいじゅうアイランド」では、開館35周年を記念して24年3月19日に新エリアがオープン。ケープペンギンの生息地にあるビーチを再現した「ペンギンビーチ」では、自然体のペンギンを観察できるほか、ペンギンたちが観覧スペースを通って小屋に戻るパレードを満喫できます。また、「アイランドステージ」ではアザラシのかわいらしい仕草や鳴き声を楽しむことができ、えさやりも体験できます。

DATA

マリンワールド海の中道

福岡市東区大字西戸崎18-28
Tel 092-603-0400

[時]9:30~17:30(GW・夏季は21時まで。12〜2月は10時~17時)
最終入館はいずれも閉館1時間前まで

[休]2月第1月曜・火曜

[料]大人2,500円

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マリンワールド海の中道スタッフおすすめの動物園・水族館は?

おすすめは、大分マリーンパレス水族館「うみたまご」です。お客様の目の前にセイウチが登場するパフォーマンスは迫力満点で、トドの食事タイムではエサを思いっきり遠くから投げても上手にキャッチする姿に驚きます。ハセイルカを飼育しているのも珍しいポイント。大分市と別府市の中間地点にあり、関西からだとフェリーでアクセスしやすい立地です。


迫力と愛嬌たっぷりの
パフォーマンスを満喫!

大分マリーンパレス水族館「うみたまご」|大分県大分市

大分のリアス海岸を再現した大回遊水槽には、豊後の魚約90種1,500尾が暮らしています。複雑な形状をした岩があることで、小さな魚と大きな魚が共存。サメやエイなど迫力満点の大型魚を楽しめるほか、魚たちの食事の様子を解説付きで観察することができます(ダイバーによる餌付け解説は土日祝のみ)。また、大分県南部に生息するサンゴを、人工照明下で日本で初めて繁殖に成功させた「サンゴ大水槽」も必見です。

大分マリーンパレス水族館「うみたまご」の見どころ

イルカショーが「うみたまご」の大きな見どころ。ショーが行われるイルカプールは観覧席からとても近く、大迫力のジャンプや可愛い仕草を間近で楽しむことができます。イルカたちがバンバン水をかける夏限定のパフォーマンスも大人気。また、大分の海に生息する「ハセイルカ」を飼育しているのは、国内でもこちらだけとか。

看板娘であるセイウチの女の子「みー」「泉」「ぶぶ」。愛嬌たっぷりのパフォーマンスやトレーナーとの息のあったかけ合いが楽しめる「うみたまパフォーマンス」もおすすめです。パフォーマンス後のふれあいタイムでは、セイウチの体に触れることができます。

DATA

大分マリーンパレス水族館「うみたまご」

大分県大分市高崎山下海岸
Tel 097-534-1010

[時]9:00〜17:00(入館は16:30まで)
※GWやお盆など時期により異なる。詳細は公式サイトをご覧ください

[休]24年12月4日・5日

[料]大人2,600円

公式サイトはこちら